他の習い事とちがう?
「ボーイスカウトは他の習い事とは違う!」という話はよく聞きますが、その理由を説明されてもよくわからないことは、少なくありません。
今回は世界スカウト機構が発行する書籍から、ボーイスカウトがほかの活動と違うところを確認しつつ、ボーイスカウトが持つ教育システムについて解説していきます。
この記事でわかること
ボーイスカウトが持つ教育
ボーイスカウトとそのほかの教育が異なる点
結論
ボーイスカウトがほかの習い事と違う点、それは「目的」とそれを実現するための「教育システム」明確な点です。
ボーイスカウト運動の目的は「青少年が責任ある社会の一員へと自身を発達させていくことに貢献する事」です。
一般的習い事でも、「〇〇を通じて礼儀や協調性・リーダーシップを育てる!」などと謳われることがあります。
しかし、実際には、野球教室では野球を、ピアノ教室ではピアノを教えてくれるだけです。指導者の人生経験に重ねて、協調性や礼儀についての指導があるかもしれませんが、当然ながら、礼儀や協調性を身に着けるためのカリキュラムが存在するわけではありません。
ボーイスカウトも「野外活動や奉仕活動を通じて青少年を発達させる」習い事だと思っている方も多いです。
しかし、ボーイスカウトでは全く逆のアプローチをとっています。
ボーイスカウトは上記の運動の目的を達成するために、礼儀や責任感・協調性・チームワークを育てるために「スカウト教育法」という教育システムを構築しました。
「野外活動」や「奉仕活動」といった活動は、青少年が責任ある社会の一員への発達できるよう貢献していくための教育システムに基づいた活動なのです。
スカウト教育法は以下のような価値観に基づいています。
- 段階的自己教育
- システム
- スカウト教育法の要素
解説
スカウト教育法が持つ価値観について解説します。
スカウト教育法では「自己教育」という概念が用いられます。自分自身の発達は自分自身に責任があり、「教育者は自分自身。教育の主役は自分である。」という考え方です。
学校や習い事が「外からの教示」であるならば、自己教育は「内からの教育」ということができます。
ボーイスカウトの指導者やプログラムはスキルや知識を教え込むための教師ではなく、青少年がより良い社会人へと発達できるように、励まし、支援する存在なのです。
また、スカウト教育法は段階的に進めるように設計されています。これは青少年が自分の発達ペースに合わせ、今までの経験を見つめ、将来のなりたい自分を発見することに貢献します。
スカウト教育法は後述する様々な要素を持っていますが、すべては分けることのできない一つのシステムとして形成されています。
この一つのシステムこそが「スカウト教育法」です。
ボーイスカウトの活動はすべて、スカウト教育法に基づいて行われます。
ただしそれは活動全体を俯瞰した場合です。例えばハイキングや奉仕活動をしている場合も、俯瞰してみれば教育を目的としていますが、活動単体としてみれば純粋に奉仕活動を行ったり、ハイキングを楽しんで活動しています。
また、このシステムは青少年(小学6年生以上〜18歳程度)に最適化されています。
幼すぎては、自らを教育したり、自らに責任を持つことはできません。また、発達を促すための目的からして、20歳代以上となった成人の指導に向いていないことも明らかです。
カブ隊やビーバー隊の「やくそく」や「きまり」などが「ちかい」と「おきて」と異なるのはこのためです。
スカウト教育法はボーイスカウト隊(小学6年生〜中学3年生)以上の青少年に最も効果を発揮するのです。
スカウト教育法は以下のような要素があります。
この図のように、それぞれの要素は独立した目的や効果を持っていますが、お互いが影響しあいながら教育的効果を高めています。
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まとめ
青少年がより良い社会人へと発達することに貢献する。
「スカウト教育法」は青少年の成長の支援を目的とした教育システムである。
小学6年生から中学3年生までの青少年に最適化されている。
7つの教育的要素によって成り立っている。
それぞれの要素はお互いに影響し、教育的効果を高めている。
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