この記事でわかること
くまスカウトって何?
くまスカウトの目標
くま課目履修の対象者は?
くまスカウトの全課目
くまスカウトまとめ
くまスカウトってなに?
頼れる組のリーダーになる!
くまスカウトとはボーイスカウト運動で採用されている、「進級制度(バッジシステム)」という教育システムの課程のひとつです。
しかスカウト課目を完修し、小学5年生進級した子供たちは次なる目標である、「くまスカウト」バッジを目指し、くまスカウト課目に挑戦します。
くまスカウトは、今までのカブ隊での経験を活かし、組の仲間たちをまとめ、率いていくリーダーとなります。
自分の活動をこなしながらも、組のリーダーとして仕事の割り振りや年少スカウトの指導なども行い、実体験からリーダーシップの心を養います。
小学5年生になってから、新たにカブスカウトに入隊するスカウトは、仮入隊として「りすの道」を履修後、カブスカウトに入隊し、くまスカウト課目に挑戦します。
くまスカウトの目標
うさぎスカウト課程の目標
” 友愛と挑戦 ”
進歩の目標
好奇心を刺激する多くの事にチャレンジし、その体験から物事を理解したり広い知識を獲得できるようになる。組活動の中心となり判断力・決断力が養われリーダーシップが育つ。
履修タイミング
小学5年生のカブスカウト
6か月間を目安に全課程を修了し「くまスカウト章」を取得する。
小学5年生の新規入隊のスカウトは、りすの道を修了後、随時しかスカウト課目に挑戦する。
くまスカウト課程 全課目
※判読性のため一部を漢字に変換しています。実際の課目は、カブスカウト年代を対象に一部をひらがなで表記しています。
1.心がけ
君はカッコイイ生活をしているかな?
見た目のカッコよさも大切だけど、心のカッコよさはもっと大切なんだ。
毎日の生活をかっこ良く過ごして、皆のお手本になろう!
- お寺や神社、教会などにお参りする。
- 制服を正しく身に着け、言葉づかいや動作がスマートにできる。
- 家の中にある神棚や仏壇を探してみる。
- 自分の家が進行している宗教について両親に尋ねてみる。
- ふだんの服装の美しさに気を付ける。
- 制服の正しい着方、バッジの付け方について調べ、自分の制服を整える。
- 組のリーダーとしてふさわしい、かっこいい態度で日々を過ごす。
2.成長
毎日、よく食べて、よく遊んで、よく寝て、勉強も頑張っている君
どんどん大人に近づいていくね。
- 3年生からの身体測定の記録をグラフにする。
- 学校で配布される健康カードなどを参考にしてもよい。
- 身長や体重をグラフにして気が付いたことなどもメモしておく。
3.事故への対応
スカウトとは周りをよく見て観察したり、調べて連絡するっていう意味もあるんだよ。
- 消防署や警察署への連絡方法を知る。
- 緊急時の避難について、家族やリーダーと話す。
- 通報する際に何を伝えればよいかまとめる。
- 現場の住所がわからない場合どうすればよいか調べてみる。
- 避難場所の確認だけでなく、経路の中で危険な個所がないか確認する。
- 災害の種類や発生のタイミングによってどう避難するかも話し合い、まとめておく。
4.救急
元気いっぱいに遊ぶと、ちょっとドジって転んで怪我をすることもあるよね。そんな時に役立つのが救急法。
いろいろな怪我の手当ての仕方なんだ。
手当の仕方を知っていれば、いざって時に役立つよ。自分が怪我をしても、友達や家族が怪我をしてもね。
- 救急箱の中にある者の種類と用途について知る。
- 鼻血、きりきず、やけどをした時の初期の手当てができる。
- 知識だけでなく、実際に手当てできるように十分に訓練しておく。
- 家にある救急箱を家族と点検してみる。
- 清潔に保つ方法を知る。
- けがをしたら素早く手当てできるようにする。
- 無理をせず、危険な場合には救急車を呼ぶ。
5.計測
うさぎやしかでもやったように自分のからだはメジャーになるんだ。
どんどん成長しているカブスカウトは毎年1回、歩幅、素足の大きさ、手の親指と小指を広げた長さ、両手を広げた長さ、身長などをはかっておくといいね。
ハイキングやゲームできっと役に立つはず。
- 自分の歩幅を知り、50mを歩測する。
- 身近なものの長さを実際に測ってみる。
- 身近なものを使って他のものの長さも測れることを知る。
- 身近な人と協力しながら歩測する。
- 5mから10mを歩いて平均の歩数から歩幅を計算する。
6.なわ結び
いよいよ、くまスカウトで修得するなわ結びの課目だ。
うさぎ、しかの時よりも少し難しいかもしれないけど、君ならバッチリできるはず。
- ロープを使って、もやい結び、ふた結びができる。
- もやい結びでは大きさの変わらない輪を作ることができる。
- もやい結びは輪を作る結び方のほかに自分に結ぶ方法も練習してみる。
- ふた結びは立ち木にロープを結び付け締めこむことができる。
- ふた結びはロープを巻き付ける方向に注意する。
7.工作
毎日生活していると「あっ!こんなものがあったら便利だな」って思うことがあるはず。
そんな便利な道具が自分で作れたら、素晴らしいと思わないかな!
思った君はすぐにチャレンジだ。
なるべくお金をかけずに作れたら最高だね。
- 生活に役立つものを考え、道具を使ってみる。
- うさぎ・しかで練習した正しい道具の使い方を思い出して安全に行う。
- 友達や家族に必要なものを相談してもよい。
- 不要になった物を材料にすると、新たな発見がある。
8.表現
お話や物語を劇にしてみせると、みんなを楽しませることができます。
- 組で決めた物語をスタンツにして、その動きやせりふを考え、隊集会で発表する。
- スタンツとはその場で発表する劇の事です。
- 楽しませるものなので、誰かを傷つけることのないように気を付ける。
- キャンプファイヤーなどで発表することもある。
- 絵本や教科書を見て、登場人物がどのような姿・動きをしているか観察してみる。
- 説明しなくても見ている人にわかるように工夫する。
- セリフを考え、登場人物の感情を伝える。
9.観察
大発明、大発見をした有名な科学者や冒険家は、観察して発見したことや気が付いたことを細かく記録しています。
- ハイキングに参加して、自然の中で興味のあるものを観察し記録を付ける。
- ただ見回すだけでなく、木の上や草のかげなども探してみる。
- 植物や動物、環境を無意味に傷つけない。
- 植物や動物だけでなく、落ち葉や虫食い痕、糞や足跡など痕跡にも注目してみる。
- おもしろい形の石や風、天気などに注目してもよい。
- 観察中も自分や仲間の安全に注意する。
- 記録することは自由ですが、なるべくたくさんの項目を記録しておくと、同じだけ多くの発見があります。
10.野外活動
スカウトのマークには「そなえよつねに」と書いてあります。ハイキングでどんなことが起こっても大丈夫なように、どんなものが必要か考えてみましょう。ハイキングで、地図とコンパスを頼りに知らないところを冒険するのは、とても楽しいです。
ボーイスカウト隊のハイキングでは、いろんな技能を訓練します。
いろんなところへ冒険できるよう、ハイキングの技能を身に着けてみましょう。ボーイスカウト隊に上進すると、いよいよ君たちが楽しみにしていたテントでのキャンプです。自分たちで住むところやご飯を作り生活するのは、とても楽しいです。
将来、グッドキャンパーになれるよう、今から少しずつ準備を始めましょう。
- ハイキングで持っていくものリストを作成し、組のみんなに紹介する。
- ボーイスカウト隊のハイキングに1回以上参加する。または、選択課目(チャレンジ章)のハイカー(2-3)を修得する。
- ボーイスカウト隊のキャンプに1泊以上参加する。または、選択課目(チャレンジ章)2-4のキャンパーを修得する。
- くまスカウトのみのキャンプを1泊経験する。
- 図書室の本やアウトドア雑誌も参考になる。
- ハイキングの場面(道迷い、雨天)を考えて何が必要か確認する。
- ボーイ隊ではスカウト一人一人が仕事を受け持っています。気を引き締めて参加しましょう
11.暮らしのマナー
ごみは一人一人が責任をもって処理する努力をすれば、大切な新家に変えることができます。
- ごみの分別方法を知り、家庭や集会で実行できる。
- 普段ごみとして捨ててしまっているものはどのように資源として活用できるか調べてる。
- 自分が住んでいる地域のごみの分別方法について調べてみる。
- ごみの種類や出し方について調べてみる。
12.役に立つ
カブ隊のさだめの4番目は「カブスカウトはおさないものをいたわります」です。カブ隊で一番年長のくまスカウトは、積極的に年少スカウトのお世話をしましょう。
- ビーバースカウトや年少スカウトのお世話をする。
- 自分がうさぎやしかのころのくまスカウトの姿を思い出してみよう。
- 年少のスカウトが危険な事やいけないことをしたときは、なぜしてはいけないの教えてあげる。
- リーダーと相談して、ビーバー隊の集会のお手伝いをするのもよい。
13.日本の国旗
東京オリンピックや長野オリンピックの表彰式では、ボーイスカウトが各国の国旗の掲揚をまかされました。
上手に国旗を揚げられるよう、隊集会や組集会で国旗を掲揚するやり方を知りましょう。
- 集会などで、国旗を掲揚柱に揚げることができる。
- 正しい国旗の受け渡し方から国旗のしまい方まで通して練習してみる。
- 国旗は裏表、上下に注意する。
- 国旗は敬意をもって扱う。
14.世界の国々
スカウトは世界のどの国の人とも仲良くします。
世界中の人たちと仲良くするために、世界の国々についていろんなことを調べてみましょう。
- 自分の知っている国の中から、1つの国を選んで、その国について発表する。
- 選んだ国をいろいろな角度から調べてみる。
- 気候や環境
- 話される言葉
- 食べられているもの
- その国の有名なところ(場所や人、イベントなど)
- 日本とのつながり
- 発表する際は、聞く人が楽しく聞きやすいように、模造紙にまとめたり、衣装やお祭りを真似してみるのもよい。
まとめ
- 組や隊の年長者としておさないものをいたわる。
- 健康で安全な生活を送ることができる。
- ボーイ隊に上進するためのスカウト技能に挑戦する。
- チームのなかで主体的に仕事を果たす。
- 地域の一員として奉仕を行い、地域に貢献する。
より良いスカウティングを目指しましょう 弥栄