この記事でわかること
公民章のねらい
公民章取得のための考査細目
公民章取得のヒント
公民章のねらい
自らの意思で考え、社会に貢献する!
公民章は、国が守るべき価値観や、現在直面している社会問題、社会貢献団体などの知識を学び、自らがどのように社会に対して貢献できるか考え、実行していくことができる力を得ることを目的としています。
ボーイスカウトをよく知らない方は、ボーイスカウトは「国に従順な兵隊を育てているところだ」と誤解していることがあります。
たしかに、「神と国とに誠を尽くし」とか「国への忠誠」といった言葉は戦前の日本に重ねてみれば、意思を持たぬ戦闘マシーンを育てるための洗脳の言葉に見えるかもしれません。
しかし、皆さんもご存知の通り、ボーイスカウトは「自発的な運動」であることを国際的な基本原則として掲げています。
よって、ボーイスカウトが言う「国に誠を尽くす」ということは、自発的な意思によって「国」という自分が所属するコミュニティに対して自分の務めを果たすということです。
務めとは何か?
今まで、「班」や「隊」、「家庭」や「学校」などのコミュニティで自分に期待され、全力で果たしてきた、「あの」務めです。あなたが果たしてきた「貢献」です。
では、どのように、「国」や「社会」に対しての自分の務め・貢献すべき事を見つけて行えばいいのでしょう?
自分で考え行動する「自発的な意思」がなければ、メディアが煽る強調された事実や、悪意ある政治団体に利用されかねません。
公民章の考査細目は、自分がどのように社会に貢献できるかを考え行動できる「自発的な意思」を十分に発揮するために必要な知識を習得するために設定されているのです。
公民章 考査細目
- 次のうち、1 つを選んで説明する。
- 国民の権利、義務、責任
- 民主主義と基本的人権
- 日本国憲法の三大原則
- 口述または記述にて説明する。
- 地球環境問題について1つ取り上げ、自分には何ができるか説明する。
- 口述または記述にて説明する。
- 日本がどのような国際貢献をしてきたか、また今後求められる国際貢献について説明する。
- 口述または記述にて説明する。
- ボーイスカウト以外で地域に貢献する団体を調べる。
- 報告書を提出する。
- 国において市民権とはどういう意味か調べ、どうすればこの国において良き国民となれるか隊長と話し合う。
- 考査内容について隊長と話す。
- 新聞等の報道の中から「平和」・「人権」に関する記事を1つ選び、概略をまとめる。
- 報告書を提出する。
- 郷土の歴史、伝統行事、文化遺産について調べ、報告書を提出する。
- 報告書を提出する。
- 隊長の助言を得て、地域社会での指導的立場にある人を訪問し、仕事や任務について学び、集会で話す。
- 集会内で学んだ内容を発表する。
公民章の考査細目はすべて隊長が認定可能です。
公民章取得のヒント
技能章挑戦は自分の為だけにあらず!
技能章取得だけでなく、進歩に挑戦するとき全般に言えることですが、仲間と協力し技能章細目にチャレンジしたり、発表や実演を隊集会の際に行うことは、自分の細目挑戦の負担を軽くするだけでなく、自分では気が付かない思わぬ発見が有ったり、自分が技能章挑戦で得た知識や経験を後輩やほかの隊員たちと分かち合うことができ、仲間たちに貢献することにもつながります。
- 社会の教科書の丸写しではなく、自分の言葉で考えてみる。
- 自分や家族など身近なことを例にとって説明してみる。
- 様々な解釈があるので、異なる思想の本や新聞を参考にしてみる。
- 自分が普段から感じていることを題材にしてみる。
- 本や新聞の他、家族や班の仲間・学校の友達にも意見を聞いてみる。
- 過去、現在、未来の世界についてどのような価値観があったのか本を読んでみる。
- 様々な解釈があるので、異なる思想の本や新聞を参考にしてみる。
- 短期的な活動の他、その活動が長期的にどのような影響を与えたか調べてみる。
- 国際的にどのように影響があったか調べてみる。
- 一つの地域の複数の団体について調べてみてもよい。
- 同じ目的に見える団体でも違いがあるか比べてみる。
- 団体の活動内容や目的だけでなく、団体の歴史や成り立ちについて調べてみる。
- スカウティングフォアボーイスなどのB-Pの書籍に触れ、良き市民がどのように書かれているか調べてみる。
- 今の時代とB-Pの時代を比較し、変わったこと、変わらない事などを比較してみる。
- リーダーシップ章で学んだコミュニケーションの手法を利用してみる。
- 5w1hの他に何が書かれているかにも注目してまとめる。
- 最低でも3紙以上の新聞で同じ題材の記事をまとめ、内容の違いについて注目する。
- 普段何気なく見ている身近なものをチョイスすると良い。
- 資料館や書籍だけでなく地域のひとにも話を聞いてみる。
- 郷土の歴史が現在の自分たちにどのような影響を与えているかも考え、まとめる。
- 良い歴史だけでなく、今の価値観では疑問が出る歴史について調べてもよい。
- 隊長とよく相談して決定する。
- 失礼の無いよう、事前の準備をしっかり済ませる。
- 取材の際や発表時など、リーダーシップ章で学んだ知識をフル動員する。
- 取材後のお礼状に報告書を添付、または発表会に招待してもよい。
まとめ
- 富士スカウト章取得に必要。
- 社会に貢献するための知識を得る。
- 自分で考え行動できる知識を持つ。
- 強力なリーダーシップを支える経験値になる。
より良いスカウティングを目指しましょう 弥栄