この記事でわかること
ハイキング章のねらい
ハイキング章取得のための考査細目
ハイキング章取得のヒント
ハイキング章のねらい
効率的な班システム
ボーイスカウト黎明期より、ハイキングは基本的で代表的なボーイスカウトの活動の一つです。
それは、ハイキングが楽しいレジャーの側面を持っていながら、個人の身体的成長に寄与し、読図や観察などのスカウト技能を伸ばしたり、地域社会や環境への配慮について考えるきっかけにもなるからです。
なかでも、ハイキング章考査細目の(1)にあるパトローリングは、単にハイキング中のフォーメーションという意味に留まりません。
ハイキング中の、時間管理や記録・観察といった様々な仕事を班員たちの特性に合わせて効率的に分配する方法も含まれているのです。
ハイキング章を取得するということは、ハイキングに必要な知識やスキルを身に着けたということにとどまらず、班員たち一人一人に合わせた仕事を割り振りできる、リーダーシップの基礎的な知識を持つということなのです。
ハイキング章 考査細目
- パトローリングの正しい方法と、その意味を説明する。
- 正しいパトローリングにつて報告書にまとめ、班員とともに隊長の前で実施する。
- ハイキングの装備携行品一覧表を作成する。
- ハイキングに必要な携行品を書面にまとめて、報告書として提出する。
- ハイキングで観察物を 3 種類以上スケッチする。
- 実際にハイキング中に自然物をスケッチし提出する。
- 地球にやさしい野外活動をするために、ハイキングで何ができるかを説明できる(アウトドアコード)。
- 実際に隊長の前でアウトドアコードについて口述または記述する。
- 道に迷ったときの対処の方法を説明できる。
- 実際に隊長の前で口述または記述し、一部を実演する。
- ハイキングで野帳をつけ、またその野帳によって略地図を作る。
- 実際にハイキング中に野帳を作成し略地図を起こして隊長に提出する。
- ハイキングに適切な服装、雨具、靴について説明できる。
- 実際に隊長の前で口述または記述する。
- 自然環境を利用した天気の予測ができる。
- 実際に隊長の前で口述または記述し、実演する。
ハイキング章の考査細目はすべて隊長が認定可能です。
ハイキング章取得のヒント
技能章挑戦は自分の為だけにあらず!
技能章取得だけでなく、進歩に挑戦するとき全般に言えることですが、班の仲間と協力し技能章細目にチャレンジしたり、発表や実演を隊集会の際に行うことは、自分の細目挑戦の負担を軽くするだけでなく、自分では気が付かない思わぬ発見が有ったり、自分が技能章挑戦で得た知識や経験を後輩やほかの隊員たちと分かち合うことができ、仲間たちに貢献することにもつながります。
- ハンドブック、進歩の手引きの他、スカウティング・フォア・ボーイズなどのB-Pの書籍も参考にしてみる。
- 報告書は図なども交えながらわかりやすく工夫する。
- 実演前に、班集会などでパトローリングの仕組みや個々の役割を十分に説明し訓練する。
- ボーイスカウトの書籍だけでなく、学校の図書室や自分のアイディアも含めて作成する。
- 携行品の羅列だけでなく、なぜ携行するかや、使用が想定される状況などのコメントもあるとよい。
- 様々な状況を想定し、状況別の携行品一覧を作成してもよい。
- 班集会などで他の班員と一緒に取り組むと思わぬ発見がある。
- ハイキング中のスケッチだけでなく、日時、天気や気温、周りの状況や、自分が感じたことなども併せて記入する。
- 進歩の手引きの巻末にあるアウトドアコードを十分に読み込んでおく。
- 丸暗記ではなく、自分の言葉で説明できるようにする。
- 各項目について調べ、自分ならどう工夫するかも合わせて説明できるようにしておく。
- 隊長から質問されても答えられるように、ある程度の想定問答を考える。
- ボーイスカウト書籍の他、学校の図書館やアウトドア雑誌の特集も参考になる場合がある。
- インターネットなどの情報は間違いも含まれているのでよく確認する。
- 知識としてではなく、実際に使えるように十分に訓練をする。
- ハイキング中に負担にならないように十分に役割を分担して行う。
- 後輩スカウトにも記録を取らせるのは大変良い経験になるが、先輩スカウトがその都度サポートする。
- 歩測・計測は誤差が出るため複数人数で記録する。
- 基本的には細目②と同じだが、口述・記述となるため、知識を自分の言葉で説明できるように事前に十分練習する。
- 質問に対応するための想定問答を準備しておく。
- ボーイスカウト書籍やその他の書籍の他、学校の教科書名でも活用する。
- 年長者などに話を聞き、その地方特有の天候の特徴についても調べるとよい。
- 迷信なども多いためよく確認する。
- 実演も必要なため、考査前によく再確認しておく。
班集会を企画したり、集会の連絡を貰った時には、自分の挑戦中の技能章や進級課目の中に絡められるものがないか確認し、グリーバーや隊長と相談しながら積極的に利用すると良いでしょう。
まとめ
- ハイキングに必要な知識を持つ。
- ハイキングを通して、集団を運営するリーダーシップの基礎を知る。
- 技能章挑戦を通して仲間に貢献する。
より良いスカウティングを目指しましょう 弥栄