この記事でわかること
ボーイスカウトの進級課目ってなに?
それぞれのバッジの意味は?
ボーイ隊の進級課目
ボーイスカウト年代では、二つの個人プログラムが用意されています。
「進級課目」と「技能章」です。
今回は進級課目にフォーカスして解説します。
進級課目はボーイスカウト年代(小学6年生から中学3年生)の子供たちすべてに身に着けてほしい身体的・精神的資質の習得を目指す必修課目です。
カブスカウト年代とは違い、学年で区切ることをせず、自分のペースで課目に挑戦していきます。
各級課目の考査をすべてクリアし、班長会議での承認を受けることで、制服左胸ポケットに進級記章を着用できます。
各細目は一部を除き各班の班長が考査し認定します。
また、取得したバッジはベンチャースカウト年代(高校生)年代にも引き継がれ、新たな目標とともに、継続して挑戦できます。
進級課目は、ボーイ隊の場合、初級から菊までが挑戦可能です。
目標と概要
スカウトバッジ
概要
新しくボーイ隊に入隊する際、初級章取得までの間着用する。
カブスカウト隊からの上進の場合は、月の輪課目を経て初級章を取得しているため着用しない。
目標
初級章細目を履修し、ボーイスカウトとして活動するのに必要な知識や技能を習得する。
初級スカウト章
キーワード
仲間
目標
スカウトとして、ハイキングやキャンプで自分のことが自分でできるようになる。
課目の例
- 「ちかい」と「おきて」が言える。そのうえで、隊長と話し合う。(隊長が認定)
- 日本の国旗の正しい様式を知り、集会で掲揚柱に掲揚する。
- 体温と脈拍を正しく測ることができる。
- 自分の体や身近にあるものを用いて簡単な計測を行う。
2級スカウト章
キーワード
ハイキング
目標
班の中心として、ハイキングの計画・実施・報告ができる。
初級スカウトの指導ができる。
課目の例
- 地図とコンパスを用いた10km程度のハイキングを計画し、隊長の指名する2級以上のスカウトとともに、保護者の同意のもとに実施し、報告する。
- 24個の小さなもの1分間観察し、そのうち16個以上を記憶によって答える。
- 片仮名手旗信号で15の原画を理解し、10文字程度の語句を発信、受信できる。
- デンコーチとして3か月以上の奉仕、または社会奉仕活動を3回以上実施する。
1級スカウト章
キーワード
キャンピング
目標
ボーイスカウトの中心として、スカウトキャンプの計画・実施・報告ができ、スカウト技能全般を単独で実施できる。
課目の例
1級旅行(1泊24時間以上のハイキング)の計画書を作成し、必要な個人装備を携行して、隊長の指名するベンチャースカウトとともに、隊長に与えられた課題と方法によりキャンプを行い報告する。
日本の国旗と外国旗併用して掲揚および設置するときの注意事項を知る。
技能章から「ハイキング章」「スカウトソング章」を取得する。
自作の簡易測量器具を用いて、樹木などの高さを誤差10%以内で測る。
菊スカウト章
キーワード
模範
目標
自分の隊・班で積極的に活動でき、ほかのスカウトの良き模範として、班長や上級班長等、責任ある行動と指導ができる。
課目の例
- 外国のスカウトの「おきて」について調べる。できれば、外国のスカウトや指導者に直接教えてもらう。
- 技能章から「野営章」「野外炊事章」「リーダーシップ章」を習得する。
- 班長や次長(グリーンバー)として、班キャンプ、またはジュニアリーダーとして隊キャンプの計画を行い、1泊以上の固定キャンプを実施し、隊長に報告書を提出する。
まとめ
- すべてのスカウトが取得を目指す必修課目。
- 自分のペースで取得を目指す。
- 隊長または班長に考査を受け科目を認定してもらう。
- 2級スカウトはハイキングの計画・実施・報告ができる。
- 1級スカウトはキャンプの計画・実施・報告ができる。
- 菊スカウトは他のスカウトも参加する団体キャンプの計画・実施・報告ができる。
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