スカウト教育
子どもたちの成長を引き出す
ボーイスカウトは世界的な教育運動です。
ボーイスカウトでは「青少年がより良い社会人に成長していくことに貢献する」ため、8つの教育的要素を持つ「スカウト教育法」を形成しました。
8つの要素はそれぞれに影響し合いながらお互いの効果を高め合う役割を果たしています。
今回は、8つの教育的要素の「個人の進歩」について少し詳しく紹介します。
この記事でわかること
進歩制度とはなにか?
進歩制度が持つ教育的効果
成長を促すシステム
進歩制度は、子どもたちの成長へのやる気を引き出すボーイスカウト独特の教育システムです。
子どもたち自身が選択した課題に取り組み、努力の結果を目に見える形で認めてあげることで、課題解決による経験や知識を深めるだけでなく、子どもたちの「自らを成長させる」ためのモチベーションを高めます。
また、自らが選び決定する「自己決定」は日本が他国に比べて大幅に低いと言われる幸福度に大きく関係するという研究も広まっています。
カブ隊の「うさぎスカウト」「くまスカウト」といった習得課目や、チャレンジ章、ボーイ隊の「初級スカウト」やベンチャー隊の「富士スカウト」といった進歩課目や技能章などのバッジシステムは、この「個人の進歩」という教育システムに基づく代表的な活動の例です。
ただし、「バッジシステム」=「個人の進歩」と言うわけではありません。他の要素と同じく、ボーイスカウト活動の様々なとことでこのシステムは機能しています。
「個人の進歩」が持つ狙いのうち、代表的な3点について解説します。
- 子どもたちの成長へのやる気を引き出す。
- 将来の人生に役立つ知識や経験を得る。
- 自分で決めることの大切さと責任の重さを知る。
解説
個人の進歩の持つ教育的効果について解説します。
自ら挑戦する課題を選択し、自らの力で課題を解決し、その努力を認めてもらう経験は、子どもたち一人ひとりの自己肯定感を高め、ボーイスカウトが目指している「自ら成長し続けることができる大人」へと成長するためのモチベーションとなります。
学校や家庭で、良い成績を取ることが難しかったり、生活の中でなかなか認めてもらうことができずに、不貞腐れていた子どもたちも、ボーイスカウトが用意する様々な課題の中から自らが選び挑戦し、その努力を認めてもらう経験をすることのによって、成長する喜びや挑戦することの大切さを自らの経験によって知ることができます。
個人の進歩は、課題解決や努力を認めてあげることによって、成長へのモチベーションを高めることを目的としていますが、それと同時に、課題挑戦によって子どもたちが得ることができる知識や経験も非常に有意義なものです。
絶えず進歩にチャレンジしていくということは、学校生活や家庭では決して触れることのできない知識や経験に触れるきっかけとなります。
挑戦によって得た知識や経験は、将来の職業選択をより具体的にできたり、日々の生活の中で「良いこと」をする大切さを理解し、人生を豊かに生きる糧となります。
個人の進歩は「個人」と銘打っている通り、挑戦する課題を決めるのも自分自身、課題解決を進めていくのも自分自身です。
普段の学校や家庭での生活は、他人に流されるまま、なんとなく生活していくことが可能になってしまっています。
しかし、ボーイスカウトでは自己決定し、その結果が思いどおりにならなくても、自らが責任を負うしかありません。
その一方で、自分の人生は自分が決定するという「選択の自由」があるということも知ることができます。
社会に求められる、「自ら決める力」「責任感」を実際の経験を持って身につけることができるのも、個人の進歩の教育的効果の一つです。
まとめ
- 成長へのモチベーションを育てる。
- 将来に役立つ知識や経験を得る。
- 選択の自由と自己責任を身につける。
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